ISO/TC8/SC2/TG 神戸会議概要
概要
海洋環境に影響のある物質を含む船体外板の防汚塗装については、有機スズを含む防汚塗料の使用を禁止するAFS条約(2001年の船舶の有害な防汚方法の規制に関する国際条約)が採択され、2007年9月に発効要件を満たし、2008年9月に発効する予定となっている。この条約の審議のなかで、有機スズを含まない防汚塗料についても、適切な環境影響評価を行い認証するシステムを確立することの必要性が認識され、条約の採択の際に各国に検討を要請する決議がなされている。
上記決議を受け、AFS条約で明文化されていない新たな禁止物質の判定基準を提供することを目的とした防汚物質の環境影響評価手法ISO規格を本会/船舶関係工業標準化事業/調査研究に基づき、我が国から作成提案を行ったところ、ISO/TC 8/SC 2(海洋環境保護分科委員会)の傘下にTG(タスクグループ)を設置し、国際的な審議を行うことが2008年4月開催のTC 8/SC 2会議で決定した。
今回タスクグループの第1回会合を神戸で開催し、我が国提案ISOドラフトについて検討を実施するとともに、環境影響評価手法ISO規格のシリーズ構成についても審議が行われました。
この会議には、日本の代表(日本船舶技術研究協会)兼ISO/TC 8/SC 2議長として、吉田公一氏(独立行政法人海上技術安全研究所)が出席しました。
また、今回の会議は神戸で開催され、ICMCF(海洋腐食と汚損国際会議)と同時開催した関係から、上記の出席者のほか、日本から多数の方々がオブザーバー出席しました。