会議開催報告

ISO/TC 8/WG 10(スマートシッピング作業委員会)

 
担当 ISO/IEC/JIS
開催日時 2020年7月21日~22日
場所 Webにて開催
概要

2020年7月21日及び22日にWEB開催として、第6 回ISO/TC 8/WG 10 会議が開催されました。WG 10 は、船舶及び海洋技術に関するオペレーション及び造船に係るコンピューターアプリケーション(ビッグデータ及び処理、IoT、センサーなど)の分野に関する標準化を推進しています。今次会合には、日本17名、中国11名、フランス2名、ギリシャ1名、イタリア1名、韓国4名、オランダ1名、ノルウェー2名、シンガポール1名、米国2名、BIMCO[ボルチック国際海運協議会] 1名、IACS [国際船級協会連合]1名、NMEA [全米舶用電子機器協会] 1名の計45名が出席しました。このWG で扱う事項は、ISO/TC 8/SC 6 "Navigation and ship operations"(航海及び操船分科委員会)で扱う事項と関連が深いため、これまでにも我が国からISO/TC 8/SC 6 の審議状況を適宜報告をしています。今次会合では、我が国が「船内各機器のデータ様式を定め(ISO 19848)、船内LAN(ISO 16425)により船内データサーバー(ISO 19847)に集約、同データを陸側に送り(ISO 23807)、多種多様な活用」の実現に向けてISO/TC 8/SC 6 へ以下の国際規格の改訂を提案しているところ、理解を得るよう務めました。
1. ISO 16425:2013, 船内機器用情報系ネットワークシステムの装備指針(船内LAN 装備指針)
2. ISO 19847:2018, 実海域データ共有化のための船内データサーバー要件(船内データサーバー)
3. ISO 19848:2018, 船上機械及び機器用データ標準(船内データ標準)
また、ISO 19847 で定める船内データサーバーに蓄積された船内機器及びシステムのデータを陸上へ送信するため、WG 10へ我が国から提案中のISO 23807(船陸間データ通信)の作成状況報告を行うなど、積極的に審議に参画しました。今回会合はオンライン開催であったため、時差の関係(米国は朝、欧州は昼、日本は夜)から十分な審議時間が確保できないため(最長で3 時間以内)、すべての規格案の審議は行われず、我が国が主導する船内情報及びネットワークの共有化に関する前述4件の国際規格案の進捗報告の他、以下が報告・審議されました。
- ISO に於けるスマートシッピングに関する国際規格化ロードマップの改定に向けた報告及び審議(新規提案)
- 中国提案による船上ネットワークに関するプロトコルの標準化(ISO/PWI 3479)の報告及び審議(前回会合からの継続審議)
- 韓国及びNMEA [全米舶用電子機器協会]提案によるIPv6 を基礎とした船舶ネットワークの技術仕様(ISO/PWI 23816)の報告及び審議(前回会合からの継続審議)
- 中国提案による陸上からの船舶運航サポートサービスの標準化(新規提案)
なお、これら日本提案に関しては、当会と一般社団法人日本舶用工業会 スマートナビゲーションシステム研究会3(SSAP3)とが連携して作成を進めています。

今次会合での討議結果等、この会議の詳細につきましては、当会会員専用ホームページ(https://www.jstra.jp/member/)をご参照ください。

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