会議開催報告

第38回 ISO/TC 188(スモールクラフト専門委員会)

 
担当 ISO/IEC/JIS
開催日時 2023年6月9日
場所 ハウゲスン(ノルウェー)+WEB
概要

第38回 TC 188総会(スモールクラフト専門委員会)が、2023年6月9日にハイブリット形式にて、ノルウェー/ハウゲスン(対面)とオンライン(Zoom)のハイブリッド形式にて開催された。

この会議には、TC 188議長のCraig Scholten氏(米国)、TC 188事務局(Anette Eriksson氏およびChristine Allansson氏:スウェーデン)の他、TC 188/WG 9(船体識別及び舟艇の主要寸法作業委員会)およびTC 188/WG 35(船体構造およびスカントリング作業委員会)コンビーナ、16カ国(日本2名、カナダ1名、中国2名、ベルギー1名、デンマーク2名、フィンランド2名、フランス1名、イラン1名、ノルウェー6名、スウェーデン1名、マレーシア1名、ギリシャ1名、オーストラリア1名、英国3名、韓国1名、米国1名)、2リエゾン(EBI 1名、ICOMIA 1名)およびISO中央事務局1名から計35名が参加した。
日本からは、長谷川幸生、太田陽祐(当会基準・規格グループ 規格ユニット)が出席した。

TC 188で作成されるISO規格は、ISOとCENとで締結するウィーン協定の対象となっており、ISO規格が制定すると自動的に欧州規格(EN規格)となり、多くの規格が欧州のプレジャーボート指令に取り入れられている。

TC 188総会では、TC 188傘下WGの活動報告、関連リエゾンからの報告、リエゾンの見直しや現議長の再任等の審議が行われており、今次会合の主な審議結果は以下のとおり。

●TC 188決議2023-02: TC 188/WG 31(防火作業委員会)の解散(担当規格案が制定したため)。

●TC 188決議2023-03:  TC 188/WG 34(操舵位置からの視界作業委員会)の解散(同上)。

●TC 188決議2023-04: 2023年末で任期を迎えるTC 188/WG 2(膨脹式救命筏作業委員会)およびWG 33(液化石油ガスシステム作業委員会)のコンビーナの任期を3年間延長。

●TC 188決議2023-05: ISO 8846:1990, 舟艇-電気装置-周囲の可燃性ガスへの引火防止の小改訂を決定(ISO新様式に変更する等の小改訂を計画)。TC 188/WG 5(機関及び推進システム作業委員会)がこの改訂作業を担当し、プロジェクトリーダーはKrzysztof Rymarski氏を任命した。

●TC 188決議2023-06: ISO 12217(舟艇-復原性及び浮力の評価)シリーズの改訂を決定。ISO 12217シリーズは7月15日から投票期間20週間の定期見直しが計画されており、同見直しで提出された意見を反映する予定。TC 188/WG 9(船体識別及び舟艇の主要寸法作業委員会)がこの改訂作業を担当することを決定したが、プロジェクトリーダーは未定。

●TC 188決議2023-07: 韓国から、電気推進システムを搭載したボートの直流・交流充電に関する新業務項目提案(NWIP)の将来の提案が報告されたことに伴い、ISO/TC 188とIEC/TC 18(船舶並びに移動及び固定式海洋構造物の電気設備専門委員会)とのリエゾン締結を決定した。

●TC 188決議2023-8: 前述のTC 188決議2023-02によるWG 31の廃止と合わせて、ISO/TC 188とISO/TC 21(防火及び消火設備)とのリエゾンを解除することを決定した。

上記の他、Ross Wombwell氏(英国)は、英国が将来、舟艇への水素燃料電池搭載のための新業務項目提案(NWIP)を準備していることを報告した。

今次会合での討議結果等、この会議の詳細につきましては、当会会員専用ホームページをご参照ください。

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